この間、何をやっていたかというと、ほぼお酒しか飲んでいない日々を過ごしている。水よりも酒の方が確実に多く摂取している。何かしたくなるまで、なるべくボーッとしようと思って、ありがたいことにそんなお酒にお付き合いいただける友人知人に恵まれ、そりゃもう呑み続けている。暴飲暴食ではなく、節度あるお酒なので、それほどカラダへのダメージの蓄積はない……、と信じたいw
ちらかった部屋を片付けようとしたが、時間があると遅々として進まず、中途半端に模様替えを志した結果、むしろ汚くなった。それはそれで人間的であるな、と思うぐらいには余裕がある。
平日、ボーッとしていることで、なんだかいろいろな世界の声がちゃんとカラダに染みてくるようになった。世の中はものすごくゆっくりと流れていて、大河のようにそれが流れていることを忘れさせる。けれど、確実にゆったりとそれは流れている。これまで比較的急流にいた自分とっては、とても新鮮だ。そのときの自分の状態によって、いろいろな感じ方があるだろう。
平日の昼間、ゆっくりとお茶をして、ゆっくりとお茶をしている人を見て、これまでそういう人達のことを知ってはいたけど、想像できていなかったことに気づいた。ある人は、洗濯洗剤を変えたら皮膚の弱い息子に良い結果が出てきたことを話し、ある人は甘党の自分は居酒屋よりも喫茶店でケーキを食べた方が商談がうまくいくと語り、またある人は、なにやら熱心にメモを書き留め、満足そうに喫茶店をあとにする。
高速道路に乗れば、新幹線に乗れば、目的地にはそりゃもうすぐに到達するけれど、旅の余白は埋まりにくい。知ってはいたけど、想像の範疇の外にあって、しっかり見なかった景色を感じられる余裕が出てきた。これはこれで貴重な経験で、これがこのまま経験と感じられるうちに、次に向かわないとなぁと思う。今ココ。