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2013年04月05日

ギズとギガ、二人の王様

メディアがこんなことやっちゃいけないと思います。許しちゃいけないし、見過ごしちゃいけないと思うんです。僕は少し中の人を知っています。でも、今回は書かせてもらいます。もしかしたら考え方が間違っているのかもしれません。どう思いますか?


萌え擬人化なるブームがあります。人間以外のものをいわゆる萌えアニメ調のキャラクターに擬人化するというものです。この方面に詳しくありませんが、「萌え」ブームが市民権を得て、数年前からいろいろなものの萌え擬人化を目にするようになった気がします。

4月1日、「オールドレンズ擬人化少女」なるサイトがオープンしました。カメラの古いレンズを萌え擬人化するというものです。それを、営利目的の大手ブログメディアが伝えました。後を追うように、Webニュースメディアの「ねとらぼ」も記事にしました。ブログメディアのリンクはPVに貢献したくないのでしません。

▼オールドレンズ擬人化少女
http://oldlensgirl.jp/index.html
▼カメラ好きにはたまらない「オールドレンズ擬人化少女」 ピントくる娘はいるかな?
http://nlab.itmedia.co.jp/nl/articles/1304/03/news089.html
▼エイプリルフールネタじゃなかった。オールドレンズを少女に擬人化して紹介するサイト
h ttp://www.gizmodo.jp/sp/2013/04/post_11982.html
▼擬人化したオールドレンズで各種レンズの個性や魅力を分かりやすく解説した「オールドレンズ擬人化少女」
h ttp://gigazine.net/news/20130402-oldlensgirl/

ねとらぼは、「オールドレンズ擬人化少女」の内容の一部を掲載するべく、画像掲載の許可を得て記事化したようです。また、読者がその先のWebサイトに興味を持つよう、内容の一部を紹介する形に留めているのがわかります。

一方、2つの大手ブログメディアは、画像の許可はとっていません。「オールドレンズ擬人化少女」を作ったチームの一人は、「完全な無断転載」と言います。それ自体も非常に問題があるとは思いますが、もっとも残念なのはその伝え方です。

ブログメディアの記事は、コンテンツの要となる要素のほぼ全てを記事にしました。転載の許可を得ず、しかも読者がその先にある「オールドレンズ擬人化少女」に行かなくても完結するよう、記事化したのです。他人が作ったコンテンツを我が者にし、作った張本人の顔に泥をぬったのです。

きれいにラッピングされたプレゼントがあったとしましょう。ねとらぼは「生ものだから早く食べて」とか「欲しいって言ってたでしょ」といった紹介で、プレゼントの包装を読者に期待を持たせる形で破らせています。ところが、ブログメディアは送り手でも受けとり手でもないのに、その大切なプレゼントの包装を勝手に破り、プレゼントの中身をつまびらかにしました。

これは、コンテンツを紹介する上での最低限のルールを破ったことになります。紹介する側は批評こそすれど、コンテンツを殺してはいけないのです。推理小説を今から読もうとする人に、「犯人コイツ」と結末を言いますか? それと同じことで、それではコンテンツもそしてそれを紹介するメディアも自滅するだけです。オタク文化から飛び出してきた萌え擬人化は、ブログメディアにとっては世間よりも親和性の高い、同じWebの住人です。大手ブログメディアは味方を背中から斬りつけ、自らの腹も割きました。

こんなこと、大まじめに語るようなことじゃありません。僕はブログメディアにも腹が立つし、それを糾弾しない読者にも腹が立ちます。オタクなノリのコンテンツだったら、これは見過ごされることなのでしょうか?

ブログメディアがWebのニュースメディアよりも、読者や利用者に近いとするなら、読者や利用者がもっと声を大にして「コンテンツを殺すな!」と言うべきではないでしょうか。そうでないと、せっかく作ったコンテンツも、そのコンテンツの作り手も浮かばれません。僕らは、コンテンツを楽しみます。それを作る人がメディアという権力者に苦しめられるのは、あってはならないことだと僕は思います。

……と、ここまで本音を語って、ちょっとテレくさくなったので、今回のことを物語にしてまとめてみることにしますwwww やっぱブログは楽しくないとね!


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あるところに、ギズとギガという二人の王様がおりました。
ギズ王とギガ王は、たいそう新しいものが好きでした。
新しいものを手に入れては、それを下々の民に自慢し、
「えっへん! どうだ、すごいだろう」と胸をはるのでした。

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二人の王様はある日、王国からはるか離れた山で、
奇妙な人形を作る者がいることを知りました。

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「これは面白そうギズ。急いで行け! ギガに遅れをとるなギズ」
「これは面白そうギガ。ギズに負けないよう、急いで遣いを出すギガ」
二人の王様は言いました。

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数日後、王様の家来はそれぞれ不思議な人形を持ち帰りました。
「なんと! これは奇妙な人形ギズ。さっそく民をびっくりさせるギズ」
「なんと! これは面白い人形ギガ。よし、すぐに民に見せびらかさねばならん、用意するギガ」
二人の王様は言いました。

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家来たちは競うように手はずを整え、王国の民を集めました。
「民よ、見よ! ワシは不思議な人形を手に入れたぞ。どうだ、すごいギズ」
「民よ、聞け! 珍しい人形だろう。私に感謝するギガよ」

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王様にそう言われた王国の民は、奇妙な人形に驚き、
「さすがは王様だ」と言いました。
すると王様は、満足そうに「えっへん!」と胸をはるのでした。




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ちょうどその頃、
王国からはるか離れた山では、一人の男が首をかしげていました。

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「はて、これはどうしたことだろう? 一生懸命こさえた人形が2つないぞ」
男は、山にこもってせっせと人形を作る職人でした。

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「でも仕方ない。数え間違えたのかもしれないな。明日はこの人形を街で売るんだ。みんな驚くぞ」
男は言いました。

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街に向かった男は、まず、広場で声を上げました。
「さあさ、見ておくれ! 私がこさえた世にも奇妙な人形だよ」
しかし、街の者たちが驚く様子はありません。
「そんなもの知ってるよ! ギズさまが教えてくれたじゃないか! 珍しくもなんともない」
驚いたのは男の方でした。

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しかし、男はあきらめませんでした。苦労して作った人形ですから当然です。
今度はにぎわう市場で声をあげました。
「さあさ、見ておくれ! 私がこさえた世にも奇妙な人形だよ」
しかし、街の者たちは驚きません。
「そんなもの知ってるよ! ギガさまが見せてくれたじゃないか! 珍しくもなんともない」
やっぱり驚いたのは男の方でした。

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「一体どういうことだ!? 私が苦労して作った人形がどういうことなんだ!?」
男の作った2つの人形は、王の家来によってこっそり盗みだされたのでした。

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「一体どういうことだ! 私が苦労して作った人形が、なぜ盗まれなければならないんだ!」
男の叫びは、王様に届くことはありません。

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男は嘆き、悲しみ、そして途方に暮れました。
その後、男がどうしたのか、知るものはいません。

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かくして、ギズとギガ、二人の王様は平和に暮らしました。
今日もどこかで、王様の「えっへん!」が聞こえます。

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posted by ブービン at 11:00| 落書諸々 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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